映画『8番出口』に登場する、無表情で地下通路を歩き続ける「おじさん」。
何度も同じように現れる姿を見て、
「これって同じ映像を繰り返し使っているのかな?」
と思った方もいるのではないでしょうか。
実は私も、てっきり同じシーンを繰り返し使っているのだと思っていました。
ところが、映画『8番出口』の撮影の裏側を映したメイキング映像を見てびっくり!
なんと、おじさん役の河内大和さんは、同じ映像を繰り返していたのではなく、実際に何度も歩いて撮影していたのです。
しかも、二宮和也さんとすれ違ったあとは、次の登場に間に合わせるためにセットの裏を自転車で移動!
映画の中では無表情で淡々と歩いているおじさんですが、見えないところでは想像以上に忙しかったようです(笑)。
さらに調べてみると、自転車が使われる前はセット裏を猛ダッシュしていたことや、地下通路のセットを2つ使ってループを撮影していたことなど、興味深い裏話がたくさんありました。
今回は、映画『8番出口』のおじさんがどのように撮影されていたのか、驚きの撮影方法や裏話を紹介します。
この記事でわかること
- 『8番出口』のおじさんは毎回本当に歩いていた?
- なぜセット裏を自転車で移動していた?
- 自転車を使う前は猛ダッシュしていた?
- 地下通路のループシーンはどうやって撮影した?
- おじさんの歩き方や『8番出口』の撮影裏話
『8番出口』おじさんは毎回歩いていた!同じ映像ではなかった
映画『8番出口』では、二宮和也さん演じる“迷う男”が地下通路を進んでいくと、向こうから無表情の“歩く男”が歩いてきます。
通路を進んでも、またおじさん。
そして、またおじさん……。
あまりにも同じように登場するため、私はてっきり一度撮影したおじさんの映像を繰り返し使っているのだと思っていました。
しかし実際には、河内大和さんが何度も歩いて撮影していました。
その撮影方法がよく分かるのが、映画『8番出口』の北米配給を担当するNEONが公開したメイキング映像です。
The Walking Man becomes The Biking Man. Behind the scenes of EXIT 8, now playing only in theaters. pic.twitter.com/yxMX4RPBK7
— NEON (@neonrated) April 21, 2026
動画を見ると、河内さんが地下通路を歩いてカメラの前を通り過ぎたあと、セットの裏側へ。
すると……
自転車に乗って移動しています!🚲💨
NEONもこの動画に、
「The Walking Man becomes The Biking Man.」
とコメント。
“歩く男”が、カメラの裏側ではまさかの“自転車に乗る男”になっていたというわけです(笑)。
映画を見ている側からすると、
表:🚶…………。
と無表情で淡々と歩いているおじさん。
ところが、カメラから見えなくなると、
裏:🚲💨💨
と次の登場場所へ向かっていたんですね。
では、なぜわざわざ自転車で移動する必要があったのでしょうか?
実はこれには、『8番出口』のループをできるだけ途切れさせずに撮影するためのセットの仕組みが関係していました。
おじさんはセット裏を自転車で移動!どうやって撮影していた?
NEONが公開したメイキング映像では、河内大和さんが地下通路を歩いたあと、自転車に乗ってセット裏を移動する様子が映っていました。
地下通路のメインセットは2つあった
映画を見ていると、同じ地下通路を何度もぐるぐると回っているように見えますよね。
実は撮影では、メインとなる通路のセットが2つ作られていました。
河内さんは二宮和也さん演じる“迷う男”とすれ違ったあと、通路にあるドアからセットの外へ。
そこから自転車に乗って次のセットへ急いで移動し、定位置に戻ると息を整えて、再び何事もなかったかのように歩き始めていました。
つまり、
🚶 おじさんとして二宮さんとすれ違う
↓
🚪 ドアからセットの裏へ
↓
🚲💨 自転車で次のセットへ!
↓
🚶 何事もなかったように再登場
ということ。
この方法によって、なんと最大3ループまでカットを割らずに撮影することができたそうです。
映画を見ている側には、そんな慌ただしさはまったく感じられません。
しかし二宮さんによると、撮影中はセットの裏から自転車で移動する「ガタガタガタガタ……」という音まで聞こえていたのだとか(笑)。
静かな地下通路の裏側では、想像以上にバタバタしていたようです。
最初は自転車なし!セット裏を猛ダッシュしていた
さらに驚いたのが、最初から自転車が用意されていたわけではなかったこと。
撮影当初、河内さんは二宮さんとすれ違ったあと、次の登場場所まで自分の足で猛ダッシュしていました!
ところが、二宮さんがあまり間を空けずにどんどん進んでいくため、河内さんが次の場所に間に合わないことも。
ようやく角から登場できても、全力疾走した直後なので息は切れ、顔もちょっと赤くなってしまいます。
これでは、いつもの無表情なおじさんではありません(笑)。
そこで途中から導入されたのが、自転車でした。
二宮さんはこれを「自転車は革命でしたよね?」と表現し、河内さんも「自転車様々です」と振り返っています。
映画の中では、
🚶「…………。」
と無表情で淡々と歩いているおじさん。
ところがカメラから見えなくなった瞬間、
🏃💨 猛ダッシュ!
そして再びカメラの前では、
🚶「…………。」
……と歩いていたと思うと、そのギャップがちょっと面白いですよね(笑)。
自転車が導入されてからも、
表:🚶…………。
裏:🚲💨💨💨
表:🚶…………。
だったということに。

もう一度見たら、おじさんが消えるたびに
「今ごろ裏で自転車こいでる…!🚲」
って思っちゃいそう🤣
ちなみに映画を改めて見ていて、もうひとつ気になったことが。
※ここから少しだけ映画の内容に触れます。
途中、“歩く男”側のストーリーになると、今度は女子高生が何度も通路を歩いてきます。
おじさんが裏で自転車移動していたと知ってしまった私は、
「もしかして女子高生も、見えないところで自転車こいでたのかな?🚲」
と気になってしまいました(笑)。
女子高生側も同じような方法で撮影していたのかは確認できませんでしたが、撮影の裏側を知ると、映画の見え方まで変わってきますね。
この撮影方法については、二宮和也さん、河内大和さん、川村元気監督が登壇した「完全攻略舞台挨拶」でも、実際の動きを再現しながら詳しく紹介されています。自転車の裏話は20分07秒ごろからです。
『8番出口』は意外とアナログ!異変も人力で撮影していた
おじさんがセット裏を自転車で移動していた『8番出口』。
実は、人の力で撮影されていたのは自転車移動だけではありません。
映画に登場するさまざまな「異変」にも、スタッフやキャストによるアナログな工夫がたくさん隠されていました。
川村元気監督も撮影について、
「裏で結構ジタバタしている作品です」
と話しています。
静かで不気味な地下通路の裏側では、どうやら私たちが想像している以上にみんなが動き回っていたようです(笑)。
近づいてくるおじさんは「だるまさんが転んだ」方式!
中でも面白いのが、主人公が振り返るたびにおじさんとの距離がどんどん近くなっていく異変。
「あれ、どうやって撮影しているんだろう?」
と思いますよね。
実は河内さんが、
進む → 止まる → 笑う → 進む → 距離を詰める → 止まる → 笑う
という動きを繰り返して撮影していました。
その説明を聞いた舞台挨拶のMCから飛び出したのが、
「だるまさんが転んだシステムなんですか?」
という言葉(笑)。
まさに、
二宮さんが前を向く
↓
河内さんが小走りで距離を詰める🏃💨
↓
二宮さんが振り返る
↓
😄 ピタッ!
という「だるまさんが転んだ」のような撮影方法だったんですね。
映画ではかなり不気味なシーンですが、撮影方法を知ってしまうと、ちょっとかわいく見えてきます(笑)。
非常口のマークもコインロッカーもスタッフが人力で動かしていた!
さらに驚くのが、地下通路そのものに起こる異変です。
例えば、通路の上にある非常口のマークが逆向きになる異変。
こちらはCGで反転させたのではなく、素早く切り替えられるように、美術スタッフがくるっと回すと逆向きになる仕掛けを作っていました。
そして、通路に置かれているコインロッカーまで実際にスタッフが移動!
川村監督によると、これらはすべて人力だったそうです。
二宮さんからは、撮影中にスタッフの「危ない危ない!」という声が聞こえていたという裏話まで。
さらに、コインロッカーが倒れそうになって大きな音がしても、二宮さんはそのまま普通に芝居を続けていたのだとか。
映画では、
静かで無機質な地下通路……。
なのに、そのカメラの後ろでは、
🚲💨 おじさんが自転車で移動!
🏃💨 おじさんが距離を詰める!
🔄 スタッフが非常口を反転!
💪 コインロッカーを移動!
……めちゃくちゃ忙しい(笑)。
川村監督は、CGではなく実際に人の手で動かしたことで、映画の「少し気持ち悪い感じ」が生まれたのではないかと振り返っています。
CGで何でも作れる時代だからこそ、人が実際に動かして生まれる微妙なズレやタイミングが、『8番出口』独特の不気味さにつながっていたのかもしれませんね。
おじさんの不気味な歩き方はどうやって作った?
ここまで撮影の裏側を見てきましたが、もうひとつ気になるのが、河内大和さん演じる“おじさん”の歩き方です。
無表情のまま、機械のように歩いてくるおじさん。
実は撮影では、「二宮さんが入って3歩目で河内さんが角から出る」というルールがあり、河内さん自身も「何個目のタイルで曲がる」といった位置まで細かく決めていたそうです。
さらに、毎回まったく同じ速度で歩いていたわけではありません。
二宮さんの芝居に合わせて、河内さんが視界の端で動きを確認しながら歩く速度を微調整していました。
二宮さんが速ければ河内さんも速く、ゆっくりならそれに合わせる。
あれだけ無機質に、
🚶…………。
と歩いているように見えて、実はかなり細かく調整していたんですね。
さらに川村元気監督から河内さんには、「2次元と3次元のはざまを表現してほしい」という難しい注文もあったそうです。
そこで河内さんが意識したのが、“無”であり続けること。
余計な感情を入れず、無心で歩く。
とはいえ、実際には二宮さんの動きを確認しながら速度を調整していたわけですから、
見た目:🚶…………無。
なのに、
頭の中:二宮さん速い!こっちも速くしないと!
……なんてことになっていたのかもしれません(笑)。
さらに撮影初日のテストで、河内さんがおじさんとして角から現れると、スタッフから「本物だ!」とどよめきが起こったそう。
河内さん自身も撮影した映像を見て「CGみたいだ」と感じ、自分の演技の方向性に確信を持てたのだとか。
しかも、この歩き方は一発でOK!
川村監督は、河内さんが舞台俳優として長年「歩くこと」をトレーニングしてきたことにも触れ、今回の演技を河内さんの舞台俳優としてのキャリアの集大成のようなものと語っています。
何度見ても「同じおじさんが同じように歩いてくる」と感じるのは、こうした河内さんの技術と細かな調整があったからこそなのかもしれませんね。
まとめ|『8番出口』おじさんの裏側は想像以上に忙しかった!
今回は、映画『8番出口』に登場する“おじさん”こと「歩く男」の撮影方法について調べてみました。
私は映画を見たとき、何度も同じように現れるおじさんを見て、てっきり同じ映像を繰り返し使っているのだと思っていました。
ところが実際には、河内大和さんがその都度歩いて撮影。
さらに、二宮和也さんとすれ違ったあとは、
🚪セットの裏へ
→ 🚲💨自転車で次のセットへ移動
→ 🚶何事もなかったように再登場
という、想像以上に忙しい撮影が行われていました。
しかも最初は自転車すらなく、セット裏を猛ダッシュ!
映画の中では無表情で淡々と歩いているだけに、その裏側とのギャップがおもしろいですよね(笑)。
さらに、振り返るたびにおじさんが近づくシーンは「だるまさんが転んだ」のように河内さん自身が距離を詰め、非常口のマークやコインロッカーなどの異変もスタッフが人力で動かしていたことが分かりました。
CGで作られているのかと思ってしまうような不思議な映像の裏側で、キャストやスタッフが実際に走ったり、動かしたりしていた『8番出口』。
撮影方法を知ってからもう一度見ると、これまでとは少し違った楽しみ方ができそうです。
そして私はきっと、おじさんが通り過ぎるたびに……
「今ごろ裏で自転車こいでるな……🚲💨」
と思ってしまいそうです(笑)。


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